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お灸ブームの火付け役 ~昔話~

お灸ブームの火付け役

 僕の家の近所に豆腐屋のお婆さんがいた。
 豆腐屋さんと言っても豆腐を製造販売しているわけではなく、
お店から商品を預かってリアカーで売り歩く委託販売だから日々
の稼ぎはしれたものだろうけど、このお婆さん、なぜかご近所の
おかみさん連中からはけっこう人気があった。

 気がつけば商売そっちのけで近所のおかみ連中と話し込んでる
なんてことも多々あった人なのだ。

 私の母なども、「あの人は、昔、遣り手だったから、やっぱり
話がうまいわ」などとよく感心していた。
 そこで僕は『このお婆さんがきっと商売上手なんだ』とばかり
思っていたのだが……

 これは僕の大いなる勘違いで、このお婆さん、決して豆腐屋の
商売に熱心ではなかった。そっちは老人一人、何とか食べていけ
ればそれでよかったのである。

 そもそもこの婆さん、はじめから豆腐屋だったわけではない。
私が生まれた頃は売春防止法施行前でご近所にあった遊郭も合法。
お婆さんはそこの『遣り手ばばあ』だったのだ。

 この『遣り手ばばあ』、道行く人の袖を引いては店の女の子を
紹介するのが仕事。今の言葉で言うならポン引きというところか。
もともとお女郎さんだった人が店に残って商売替えするケースが
多かったようだ。

 このお婆さん、うちの質店でも常連さんで……
 『店に上がりたいが軍資金が…』などと言って渋るお客さんの
コートなり腕時計なりを剥ぎ取るように持ってきてはお金にかえ
ていったそうだ。
 まさにお客の軍資金調達係りというわけだ。

 その遣り手の仕事は、何もお客さんを連れて来る営業だけでは
ない。
 昼間は店の掃除からお女郎さんの労務管理まで任されていて、
病気のケアや堕胎の手配、はては逃げ出したお女郎さんの折檻も
お婆さんの仕事だった。

 この時の折檻に、実はお灸も使われていて、このお婆さん、
いつの間にか、お仕置きとしてのお灸のオーソリティーになって
いたらしい。そして、『やり手』引退後はしきりにそれを近所の
おかみさん連中に吹聴していたのだ。

 すると、そんなお婆さんの経験談を聞いていたおかみさんたち
の間で、子供のお仕置きにお灸が一大ブームになったというわけ。
 つまり、私たちは大いに迷惑をしたというわけです。

 だから、昭和三十年代は日本国中でお灸のお仕置きが行われて
いて、みんな親からお灸を据えられていたなんて言ったらそれは
嘘です。その当時でも、お灸のお仕置きを受けた人はごく一部で
しょう。

 ただ、今に比べたらはるかにポピュラーなお仕置きだったのも
事実です。
 それまで何もなかった白い太股にある日突然お灸による火傷の
痕を見つけた時はびっくりしました。当時は、女の子だから絶対
にないとまでは言えないお仕置きだったのです。

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見沼教育ビレッジ <第2章> (2)

***** 見沼教育ビレッジ <第2章> (2) *****

******<主な登場人物>************

 新井美香……中学二年。肩まで届くような長い髪の先に小さく
       カールをかけている。目鼻立ちの整った美少女。
       ただ本人は自分の顔に不満があって整形したいと
       思っている。
 キャシー……ふだんから襟足を刈り上げたオカッパ頭で、短い
       フリルのスカートを穿いている。お転婆で快活な
       少女。ケイト先生は元の指導教官で、離れた今も
       会えばまるで仲のよい親子ようにじゃれあう関係。
 堀内先生……普段は温厚なおばあさん先生だが、武道の達人で
       たいていの子がかなわない。美香が卒業するまで
       ケイト先生からキャシーを預かっている。
 ケイト先生…白人女性だが日本生まれの日本育ちで英語が苦手
       という変な外人先生。サマーキャンプでは美香の
       指導教官なのだが、童顔が災いしてかよく生徒と
       間違われる。彼女はすでに美香の両親から体罰の
       承諾を得ており、お仕置きはかなり厳しい。

**************************

 二週間後に再び四人で訪れた公園はやはりそれなりに賑わって
いた。

 広い公園内のあちこちに先生と生徒のペアがいる。
 どのペアも強い絆で結ばれた師弟だ。

 この師弟、出会いは偶然だし、二人がいつもそばにいるのは、
そういう規則だから仕方がなく……とも言えるのだが、長い時間
寝食をともにしていると、たとえ最初は敬遠したい人物であって
も時間の経過とともに人間関係はしだいに密になっていく。
 お互いの絆だって強くなっていくというわけだ。

 そんな師弟ペアがここでは立場上二種類に分かれていた。
 罰を受けるグループとその罰を見学するグループだ。

 そんな立場の違いは、普段の学校や家でなら決定的なものかも
しれない。
 ところが、こうして深い森の木々の中に囲まれて行われると、
不思議なことにそれは大した問題ではないように思われるのだ。

 遠足先で受けた先生からのお仕置きという感じだろうか。
 こうした自然の懐に抱かれていると、せわしない日常がどこか
に置いてけ堀をくらっていて、たとえ痛い思いや恥ずかしい思い
をしてもそれが日常のお仕置きに比べ憂鬱でなかったりする。

 ここはそんな異空間だった。

 「ねえ、キャシーはこの二週間、体罰ってあったの?」
 美香は公園の中をキャシーと並んで歩きながら尋ねてみた。
 すぐ後ろを、ケイト先生と堀内先生がペアで歩いているから、
小さな声だ。

 「ないわけないじゃない。……でも、新たな厳しいお仕置きは
なかったから、私にとっては平穏な日々だったわね。あなたは?」

 「……(へへへへ)」
 美香はキャシーに見つめられ、俯きながら照れ笑い。
 「私も同じよ。毎日、ケイト先生にお尻ぶたれてたもん……」

 「でも、もう慣れたでしょう?」

 「まあね……最初は三つぶたれただけでも痛くて飛び上がって
たけど……」

 「慣れたお仕置きをそのままずっと続けてくれるのは、あなた
が立派に課題をこなしてるからよ。もし『これはまずいな』って
思われたら、たいてい別のお仕置きが用意されてるの」

 ケイト先生が後ろから解説するとそれを聞いて美香が振り返る。
 「別のお仕置きって?」

 「あなた、これまで、痛いお仕置きというのは受けたでしょう
けど、恥ずかしいお仕置きというのはないんじゃない?」

 「あるりますよ、わたしだって……」

 「ほんとに?」

 「だって、わたし、毎朝、親の前で浣腸させられてるのよ!」
 美香は思わず大声になり、その自分の声が恥ずかしくて、また
声が小さくなった。
 「……あれ、恥ずかしいなんてものじゃなかったわ」

 「なんだ、そんなことか……」

 キャシーがつまらなさそうに言ってのけるから……
 「『なんだ』はないでしょう。毎朝、死ぬほど恥ずかしいんだ
から……」
 と抗議すると……

 「そんなのみんなやってることだもん、恥ずかしいうちに入ら
ないわ」

 「どうしてよ?」

 「だって見られたと言っても相手は親でしょう……親ってのは
ねえ、たいていあなたのオムツを換えてるから、娘のアソコは、
誰だって知ってるの。別にそれで驚きゃしないわ」

 「そんなこと言ったって……」

 「恥ずかしい罰って言うのは……そういうんじゃないのよ……
例えば……」
 キャシーはそう言うと、あたりを見回し始めます。
 すると、お誂え向きにむこう木陰から乳母車がやって来ます。

 「いらっしゃい。見せてあげる」
 キャシーは喜び勇んで美香の手を引くと、さっそくその乳母車
の方へ……

 「わあ、大きい……」
 美香が思わずつぶやきます。

 実際、この乳母車は遠くからではよく分かりませんが、近くに
寄ると通常のものに比べかなり大きいものだとわかります。

 「先生、赤ちゃん、見せてもらってもいい?」
 キャシーはこの大きな乳母車を押していた先生にさっそく尋ね
ました。

 「いいわよ」
 先生の許可が下り、キャシーが乳母車を覗き込むので、美香も
一緒になって覗いてみると……

 「えっ!?」

 そこに寝ていたのは、赤ちゃんとは名ばかり、美香と比べても
さして年恰好の違わない少女がベビー服を着せられ真っ赤な顔を
して乳母車の中で横たわっていたのでした。

 なるほど、こんなに大きな赤ちゃんを寝かせて運ぼうとすれば
そりゃあこんなに大きな乳母車だって必要なわけです。

 「ねえ先生、この子、そろそろオムツを取り替えた方がいいん
じゃないですか?」
 訳知り顔のキャシーが禁断の言葉を……

 「ええ、そうなんだけど……この子強情で……頑張ってるのよ」

 「なるほどね、往生際が悪いんだ。それでこんな顔してるのね」
 キャシーは、最初乳母車を押す先生に向かって話していました
が、やがて、その悪戯っぽい笑顔を揺りかごの少女のへ移します。

 意味ありげなキャシーの流し目に耐え切れず少女は思わず逃げ
場を探しますが、こんな狭い室内で逃げる場所はどこにもありま
せんでした。

 しかも、いきなり身体を動かしたのがいけなかったのか、強烈
な大波が少女を襲います。
 その大波が去るまでは、顔をしかめ、身体を小さく丸め込んで
とにかく揺りかごの中でじっとしているしかありませんでした。

 そんな取り込み中のところへ、今度は、生徒二人を追ってきた
ケイト先生と堀内先生までもが乳母車の中を覗き込みます。

 「そうね、だいぶ頑張ったみたいだし、……この際、楽にして
あげた方がいいかもしれないわね」
 とケイト先生。

 堀内先生も乳母車を押していた大谷先生に向かって…
 「お手伝いしましょうか?」
 と協力を申しでます。

 大谷先生も……
 「それじゃあ、お願いできますか」
 となって……どうやら、この子の進退は窮まったみたいでした。

 「さあ、雛子ちゃん、もうゲームは終わりよ」
 大谷先生は笑顔で雛子ちゃんに引導を渡します。

 「いや、だめ、いや、絶対いや、ここじゃいや、お家に帰る」
 雛子ちゃんはそれでも最後の抵抗を試みますが……

 「いやあ~~やめて~~お願~~い、そんなことしちゃだめえ」

 大谷先生が雛子ちゃんのお願いを無視して、お臍の辺りを強く
押すと……

 「…ррррр…ррррр…ррррр」
 やむを得ないことが起きました。

 グリセリンの混じったたっぷりの石鹸水が雛子ちゃんの穿いた
大きなオムツの中で大爆発を起こします。
 雛子ちゃん、もうその時点で放心状態でした。

 「………………」
 言葉はありません。悲鳴もありません。ただ流れ落ちる涙だけ。
 その瞬間は誰も何もできませんでした。

 ただ、いつまでもこうして眺めているわけにはいきませんから、
一拍おいて堀内先生が雛子ちゃんをなぐさめます。
 「よしよし、よく頑張ったわよ」

 でも、今の雛子ちゃんにしてみたら、そんな取って付けた様な
慰め何の足しにもなりません。ただ、お浣腸のお仕置きの時は、
どの先生も必ずそう言って子どもたちを慰めるのでした。

 「さあ、いつまでもこうしてはいられないでしょう。早いとこ
取り替えてしまいましょうね」

 堀内先生の言葉は穏やかですが、それがが終わるやいなや大人
たちが寄ってたかって後処理を始めます。
 そこに情け容赦はありませんでした。

 たちまち雛子ちゃんの下半身は丸裸にされて、手際よく汚物が
取り除かれます。
 こんなこと、先生方は毎日のようにやっていますから、それは
それは手馴れたものでした。
 すると、ここで突然……

 「ほら、あなたたちも手伝いなさい」
 というケイト先生の声。

 堀内先生も手招きして、キャシーも美香もお手伝いを命じられ
ます。

 とばっちりを受けないようにと乳母車から少し離れた処にいた
二人ですが、見つかってしまいます。

 『えっ!私たちもやるの!そんなの嫌よ。私、ばっちいこと
嫌いだもん!』
 たちまち、そんな素直な気持が顔に出ます。

 いえ、小学生の頃なら無条件でその場から逃げ去っていたかも
……ただ、二人はすでに分別が働く歳になっていました。
 『逃げることがタブーだ』と分かっていたのです。
 ですから、仕方なく乳母車に戻ります。

 それは人手が足りないということではありませんでした。大人
が三人もいれば人手はむしろ余っています。
 それでもあえて二人を呼んだのは、これが抵抗した雛子ちゃん
への新たなるお仕置きになると考えたからでした。それと、二人
の傍観者にとっても、これがよい教訓になると思ったのでした。

 まずケイト先生が美香に命じて雛子ちゃんの両足を思いっきり
開かせます。

 「さあ、これで綺麗にしてあげなさい」
 狭い車内でこれでもかというほど開かれたその場所をぼんやり
見ていたキャシーに堀内先生が固く絞った濡れタオルを渡します。

 すでに汚物は先生方によってあらかた処理された後でしたから
それは問題ないのですが……たとえ汚れていなくても同性のお股
なんてぞっとしません。

 「えっ、私が……」
 思わず本音が口をついて出ますが、でも、やるしかありません
でした。

 「そうよ、丁寧にやってあげなさい。……あなたたちだって、
いつ逆の立場になるかわからなくてよ」
 堀内先生の言葉はあながち威しだけとは言えませんでした。

 「さあ、早くなさい。雛子ちゃんが風邪をひいちゃうわ。……
いいことキャシー、今はあなたより雛子の方がよっぽど辛いのよ」
 そう、たしかにそれはそうでした。

 キャシーは覚悟を決めてお友だちのお股の中を綺麗にしていき
ます。
 誰だってそうでしょうけど、こんな場合、たとえ汚い仕事でも
サービスしてあげる方がまだ気が楽だったのです。

 「よしキャシー、それくらいでいいでしょう。今度は選手交代。
美香ちゃん、こっちへ来て代わって頂戴」

 堀内先生はキャシーと美香の役割を入れ替えます。今度は美香
が雛子ちゃんのお股を拭く番でした。

 「えっ!私も……」
 美香だって思わず本音が……
 もちろんこちらも拒否はできませんでした。

 もし、これが男の子だったら……きっと女の子とは別の感情が
湧くのかもしれません。……ですが、女の子にとって同性のお股
というのは、ただただばっちいものでしかありません。
 ですから、キャシーにしても美香にしても、それは純粋に苦痛
な作業でしかありませんでした。

 ただ、それよりもっと苦痛だったのは……もちろん雛子ちゃん
だったわけです。

 親にも見せた事のないような自分の恥ずかしい場所をこんなに
もたくさんの人の前で、こんなにも長い時間晒してしまうなんて
……
 その時は自分という存在が溶けてなくなりそうなくらい恥ずか
しかったのでした。


 苦役から開放されたキャシーがさっそく美香の腕を引っ張って
耳打ちしたのもそのことでした。
 「大変だったけどさあ、雛子のあそこ見たら笑っちゃったわ」

 「どうして?」

 「だって、あの子の…変な形してるんだもん」

 「あなただって同じでしょう?」

 「私、違うわよ。私のは図鑑に載ってたのと同じ形だもん」

 「見たことあるの」

 「あるわよ。鏡で……あなた?ないの?」

 「ええ、まあ……」

 「今度、機会があったら私に見せて?」

 「バカ言わないでよ!」

 「あっ、怒った。やっぱり恥ずかしいんだ」

 「当たり前じゃないの!」

 「そうかなあ。でも、私は平気よ。好きな人なら見せてあげて
もいいわ」

 「えっ!?あの乳母車に乗りたいの?」

 「そうじゃないわよ!……あんなのはやっぱり嫌だわ。今回は
やってあげる方だから、まだよかったけど、晒し者にだけはなり
なくないもの」

 「相変わらず大胆ね、あなたって……」
 美香はため息。あまりにもタブーを軽々と超えていくキャシー
に美香はついていけなかった。

 ただ、美香だって、秘め事としての情事は経験済み。そこは、
キャシーにも負けていなかったのである。

 「ねえ、これからどこへ行く?……また、東屋へ行ってみる?」

 「私、それはいいわ。……しばらくは女の子のお尻なんて見た
くないから……」

 「あっ、そう……じゃあ、男の子ならいいんだ」

 「バカ言わないでよ。別にそういうわけじゃあ……」
 キャシーの意味深な笑いに、美香は恥ずかしくなる。

 「ここにも小学生でよかったら男の子が来るわよ。見に行って
みる?」

 「男の子がいるの?」

 「ほら……」
 キャシーの流し目に美香が視線を会わせると、その視線の先に、
今、話題にしたばかりの男の子たちがいた。

 「ねえ、キャシー……あれって、小学生よね。……あの子たち、
どこへ行くの?」
 美香がキャシーに尋ねる。

 すると……
 「ああ、あれ……あれはたぶん社会科見学ね」

 「社会科見学?」

 「あそこに赤いレンガの建物があるでしょう。……あの中に、
博物館とか美術館なんかがあるの」

 「ミュージアム?」

 「ま、そんなものだわ………そうだ、私たちも行ってみない」

 「どんなものがあるの?わたし、堅苦しいところは苦手よ」

 「大丈夫、そんなところじゃないわ。ただ、私たちにとっては
ちょっと恐いだけ」

 「恐いって?」

 「ま、いいから、行きましょう。とにかく、行けばわかるわ」

 キャシーはそう言って美香の手を引っ張るのだった。


***** 見沼教育ビレッジ <第2章> (2) *****

見沼教育ビレッジ < 第2章 > (1)

見沼教育ビレッジ < 第2章 >

******<主な登場人物>************

 新井美香……中学二年。肩まで届くような長い髪の先に小さく
       カールをかけている。目鼻立ちの整った美少女。
       ただ本人は自分の顔に不満があって整形したいと
       思っている。
 新井真治……振興鉄鋼㈱の社長。普段から忙しくしているが、
       今回、娘の為に1週間の休暇をとった。
 新井澄江……専業主婦。小さな事にまで気のつくまめな人だが、
       それがかえって仇になり娘と衝突することが多い。
 新井香織……小学5年生で美香の妹。やんちゃでおしゃべり、
       まだまだ甘えん坊で好奇心も強い。
 キャシー……ふだんから襟足を刈り上げたオカッパ頭で、短い
       フリルのスカートを穿いている。お転婆で快活な
       少女。ケイト先生は元の指導教官で、離れた今も
       会えばまるで仲のよい親子ようにじゃれあう関係。
 堀内先生……普段は温厚なおばあさん先生だが、武道の達人で
       たいていの子がかなわない。美香が卒業するまで
       ケイト先生からキャシーを預かっている。
 ケイト先生…白人女性だが日本生まれの日本育ちで英語が苦手
       という変な外人先生。サマーキャンプでは美香の
       指導教官なのだが、童顔が災いしてかよく生徒と
       間違われる。彼女はすでに美香の両親から体罰の
       承諾を得ており、お仕置きはかなり厳しい。
 

**************************

***** 見沼教育ビレッジ <第2章> (1) *****

 父親の真治が仕事のためビレッジを離れると、彼がやっていた
施設での仕事はケイト先生に引き継がれた。

 美香にしてみると、自分の恥ずかしい姿を父親に見られる屈辱
だけは一応回避された格好だが、それ以外は何も変わらなかった。

 息を抜けない厳しい勉強時間とその後繰り返されるお尻叩きの
お仕置き。もちろん朝の浣腸という忌まわしい行事もそのままだ。

 一日必死になって過ごしても、何の楽しみも得られない日々は
さぞや苦痛の日々かと思いきや、二週目に入ると少しだけ楽に。
生活スタイルへの慣れが、彼女に少しずつ自由時間をもたらして
いくのだ。

 最初の頃は、各教科の終わりは必ずケイト先生からのお尻叩き
と決まっていたのに、それが必ずしもワンセットではなくなって
きて……さらには、ここへ来た当初は夕食すら満足に取れない位
忙しかったのに、それもいつの間にか昼食や夕食に1時間程度の
余裕ができるようになり寝る前にも妹の勉強をみてやれるように
なる。

 それは追い詰められた美香が勉強のやり方を日々工夫した賜物
なのだが、誰にやらせてもこうなるわけではない。素地のない子
にこれはできない。

 ケイト先生は花園女学園での情報収集から美香にはすでにその
能力が備わっていると確信していたのである。


 「明日は土曜日だけど、どこか行きたい処あるかしら……」

 ケイト先生にこう言われて美香はきょとんとした顔になった。
 これまであまりにも忙しすぎて曜日をいちいち頭の中に入れて
いる余裕がなかったのだ。

 「あっ、そうか……土曜日の午後ってお休みが取れるんだ」

 「誰もが休めるわけじゃないのよ。だけど、あなたは頑張り屋
さんだから、勉強の方も順調だし、問題ないわ」

 「でも、どのみちフェンスの外へは出られないんしょう?」

 「……そりゃあそうだけど、ここには映画館もテニスコートも
ゲームセンターも図書館もあるわるわよ。公園で生き抜きっての
もあるわよ」

 「そうよね、あそこは他の子のお仕置きも見学できるしね」

 美香の悪戯っぽい声に今度はケイト先生の方がきょとんとした
顔になった。ケイト先生が言ったのは誰でもが利用できる公園の
こと。初日に見たお仕置きとして連れ込まれる公園の事ではでは
なかった。

 「いいわよ、……あなたが、また、あの公園に行きたいのなら
……」

 「冗談よ」
 言葉遣いに慎重になるケイト先生を見ながら美香は笑った。

 ただ笑顔でそうは言ったものの、その心の奥底には、あながち
冗談とは言えない思いが隠されていたのである。


~~~~~~(美香の回想)~~~~~~

 私が12歳で全寮制の花園女学院に入学した時は、気分は子供
のまま。
 両親から引き離されたばかりの子羊は今日から誰一人知るべの
ないこんな大きな建物のなかで暮らさなければならない。
 そう思うと、もうそれだけで気も狂わんばかりの恐怖でした。

 エントランスに集められた新入生たちは、全員、私と同じ心境
だったと思います。

 両親が詰めてくれた大きなトランクは旅行用。普段の旅行なら
それは親の仕事、あるいはチップを渡してボーイさんの仕事です。
 ですが、今は、その重い荷物をやっとの思いでここまで引きず
ってきたところでした。

 落ち着きなくあたりを見回す新入生たち。
 私も彼女達と一緒の境遇でした。

 そんな時です。

 「!」

 私は気づきます。そんな私たちの様子を二階の手摺ごしに見下
ろす人たちがいることを……。

 彼女たちは、しきりに私たちを指差しながら何かおしゃべりを
していましたが、何を話していたかその時は分かりませんでした。

 当初は、『きっと新入りが珍しくて、はしゃいでいるのだろう』
ぐらいに思っていましたが……

 でも、彼女たちは全員高等部の新二年生。
 私たち中等部の生徒とは学校も違いますし、何より、まだ目も
開かないようなひよこたちから見れば雲の上の存在のお姉さん達
です。

 古株のお姉さんたちはこれまでも四月ごとに新入生を目にして
きたはずで、むやみにはしゃぐ必要はないように思ったのですが
……

 実は彼女達、私たちを単に見下ろしていただけではありません
でした。
 何やら楽しそうに品定めしています。

 耳を澄ませば…あの子の父親は元男爵だとか、あの子は家柄は
ともかく正妻の子じゃないとか……そんな言葉が途切れ途切れに
耳に入ります。

 すると、私だって気になりますから、上を見上げる回数が増え
ます。

 そんな時でした。そんな上級生の一人と、私は目が合います。

 背がすらりとしていて、面長で白い肌、切れ長の目、しなやか
なワンレンの髪からは理知的な顔が覗きます。
 その人は他の先輩方から見てもひときわ身長が高く、落ち着き
はらった様子から他の先輩たちに比べても大人に見えました。

 『あの人、先生じゃないわよね。……そうか、他のお姉様達と
同じ制服着てるもん、そんなわけないか……でも、ふけてるなあ』
 これが、有森先輩を見た私の第一印象だったのです。

 一方、先輩の方は私をどのように見ていたのでしょうか。
 その事を後で尋ねると、先輩はいつも「たまたまあなたが目に
入っただけ。……誰でもよかったのよ」とそっけなく答えますが、
あの時の有森先輩は私を食い入るように見ていましたから……
 『私、このお姉さまに何か失礼なことしたかなあ』
 と思って心配したくらいでした。

 いずれにしても、この有森朱音先輩が、私を指名してくれたの
です。

 実は、私たち新入生は最初の1年間、高等部二年の先輩と同室
にさせられます。その間に、学校の規則やしきたりや生活習慣を
同室の先輩から実地に学ぶことになっていました。

 もちろん、その指名は先輩の方から……。
 私の場合は他に手を上げるお姉さまがいなかったのですんなり
決まりましたが、かち合えば抽選となります。まるでプロ野球の
ドラフト会議みたいにクジで同室の先輩が決まっていくのでした。

 というわけで、新入生の私は有森朱音先輩と同室になります。

 この先輩、顔だけ見ると、何だか能面みたいで、とっつきにく
そうにも見えますが、そんなことはありません。私にとっては、
とても優しくて頼りになるお姉さまでした。

 朱音お姉さまは、学校の細か過ぎる規則やしたしきたりをおっ
ちょこちょいの私に一から丁寧に教えてくださいました。

 先生や上級生への日頃の挨拶はもちろん、図書室で席次や本の
読み方、毎日出される課題をどのように処理したら先生に喜ばれ
るか、レポートの書き方や食堂での自分の好きなものを注文する
方法なんてのも……中間や期末のテスト時期になると習っている
先生の癖から試験に出そうな処をピックアップして模擬問題まで
作ってくださいます。

 それだけじゃありません。私が寄宿舎の規則を破って、舎監の
樺島先生からお仕置きを受けそうになった時も……
 『この子は私の責任で』
 とおっしゃって、私を貰い受けてくださったのでした。

 そんな事が続くうち、私はまるで朱音お姉さまのことを本当の
お姉様かお母さんみたいに思って甘えるようになります。
 他の人が『まるで能面のようにのっぺりした顔』というその顔
だって愛されてる私にはまるで観音様のように見えるのでした。

 逆にそんなお姉さまが『こうしなさい』と言えば、私は嫌とは
言えなくなっていました。

 お姉さまが私を樺島先生から貰い受けて下さった時も、実は、
そのあと、部屋に帰ってからお姉さまのお膝の上で嫌というほど
お尻を叩かれたんです。
 でも、それが原因でお姉さまが嫌いになることはありませんで
した。

 朱音お姉さまは、そのお仕置きのあと、私を抱いてくださった
のです。

 学校では禁じられているベッドでの秘め事です。
 でも、私は抵抗しませんでした。

 「なぜ、私があなたを選んだか、ですって……そんなの可愛い
からに決まってるじゃない。可愛いからあなたは私に抱かれてる
のよ。……どう?…嬉しい?……嬉しかったら嬉しいって言って
ごらんなさい」

 「嬉しいです。……お姉さま」
 私はお姉さまの言葉を素直に信じます。

 私のショーツの中で、お姉さまの細くしなやかな指先がまるで
ピアノを弾くように遊びます。

 「……あっ……あっ……ぁぁぁぃゃ」
 クリトリスが立ち上がっていくのがわかりますが、恥ずかしく
てもそれを隠そうとする私の右手をお姉さまは許してくださいま
せんでした。

 自分の指以外で小さな芽を立ち上がらせたのはこれが初めてで
す。

 赤くただれたお尻を触られた時など、本当は痛みで悲鳴を上げ
そうなくらいなのに……
 「黙って」と言われると……
 それからは、ただじっと我慢してしまいます。

 そして、それがやがて絵も言われぬほど心地よくなるのでした。

 「あっ~~~ああ~~~~いや~いい…いい、いい、ああ」
 胸を揉み上げられ、首筋や耳たぶに息を吹きかけられて、私の
理性は壊れていきます。

 その時はまだ幼い身体でしたが、恥ずかしいしたたりが身体の
奥底でぴちゃぴちゃ音を立てているのが分かります。
 こんなに濡れたのは生まれて初めてです。

 手の指、足の指が痺れはじめ、甘い蜜を搾り取るように身体が
しなります。そして、ついには堰を切ったように血液が子宮へと
逆流して……

 「あっぁぁぁぁ……」
 私は歓喜の声は抑えることができませんでした。

 すべては、お姉さまの思うがまま。
 私はお姉さまのお人形に徹します。
 何をされても抵抗しないママゴト遊びのお人形。でも、こんな
幸せなお人形は生まれて初めてでした。

 『幸せ……世の中にこんなにも楽しい遊びがあるなんて……』
 私は、自分の乳頭をお姉さまがその唇でぷるんと摘んでくれる
ことに歓喜してさらに蜜が溢れます。

 ショーツを脱がされ、その恥ずかしい奥宮を舐められた時には
……
 「あっ、それは汚いから……だめ……」
 と、小声でつぶやきましたが、それ以上の抵抗はできないまま
私は快楽の深井戸へと落ちて行き……やがてお姉さまの胸の中で
眠りに着くのでした。

 ただ、これは全て朱音お姉さまから私へのサービス。ご自分が
楽しまれた訳ではありません。……でも、もしこれが何でもない
時にやられていたら……私はそれを拒否して、お姉さまを嫌って
いたかもしれません。

 すべては真っ赤に熟れたお尻が、こんな愛され方を私に教えて
くれたのです。
 
 味を占めた私は、その後それとなくお姉さまにあの夜の出来事
をおねだりしました。
 そう、わざとしくじりををして……オイタをして……お姉さま
にお尻叩きとその後の愛を求めたのです。

 でも……
 「だめよ、美香ちゃん。こうした事は、癖になるからね……」
 朱音お姉さまはこう言ってなかなか応じてくださいません。

 でも、私にストレスがたまったときは、やはり歯の浮くような
強いお尻叩きと飛び切り優しい愛撫で私を励ましたくれたのです。

**************************

 『有森先輩のお仕置きって愛だったんだろうか?……まさか、
……まるで反対のことしてるのに……でも……でも、あれ、幸せ
だった。幸せだったから、また新たな出会いを求めたんだわ』

 白昼夢から醒め、自問自答するうち、美香はその時の切なくも
狂おしい思いが、あの公園でなら蘇ると感じたのだった。
 激しい日常が一段落して訪れた心のエアポケット。

 「キャシーに会えるかな?」
 美香がつぶやくと……

 「へえ~あなた、あの子がいいんだ」
 というケイト先生の少し意外な表情が返ってきた。
 先生の感覚では同じようにここで暮らしているといっても二人
は育ちが違うと思ったのだ。

 「いけませんか?」

 「いいえ、そんなことないわよ」

 「だって、私、ここでは他に友だちもいないから……」

 「そうか、そりゃそうね。……わかった。とにかく相手がOK
すれば問題ないことよ。……連絡とってあげるわね」
 ケイト先生は、そんな美香の下心を知ってか知らずか、喜んで
キャシーに連絡を取るのだった。

 結果は二つ返事。
 30分もすると、キャシーが堀内先生を伴ってやってくる。

 「ヤッホー!美香、元気だった?」
 キャシーがいきなり美香に飛びついた。

 すると、美香もキャシーを身体を抱き抱えて……
 「キャシー、あなたこそ元気だった?お仕置き続きで泣いてた
んじゃない?」

 「それはお互い様でしょう。ここで1日過ごしてお尻を叩かれ
ない子は一人もいないわ」

 「そりゃあ、そうだ」

 まるで古くから親友が再会したみたいな挨拶だが……この二人、
二週間前にたった一度、ひょんなことから半日連れだって公園を
歩いただけなのだ。
 それでも、こうして抱き合えるのは気の合う証拠。お互い生ま
れ育ちは違っていても、どこか分かり合える部分があったのだ。

 「また、例の公園に行きたいんだって……あんたも好きね~~
……今日は男の子なんていないわよ。いいの?」

 「いいの、そんなことは……女の子の裸だって十分美しいわ」

 「おやおや、あなたも相当、ここにきてるわね」
 キャシーはそう言って、美香の頭を人指し指でつつく。

 でも、美香もそれには悪びれる様子がなかった。

 「きてるわよ。……きてます。きてます」
 美香は両手を前に出してテレビで見た魔術師のマネをする。

 そして……
 「それって悪いことなの?…だって、他人の悲鳴くらい楽しい
ものはないわ。こんな楽しいショーは他じゃ見られないもの」

 「わあ~~、そこまで言う?」
 キャシーがおどけても美香は動じない。
 「言うわよ。いけない?」

 「わあ~~美香って変態なんだ」

 「変態よ。私、変態なの。生まれた時から変態。悪いかしら?
……だったら、あなたはどうなの?」

 「……(フフフフフ)変態よ。私も同じ。……自分がやられる
のは勘弁だけど、他人がやられてるのは、やっぱり大好きだもの」

 「ほらごらんなさい。建前は別にあっても、本音はみんな同じ
なのよ」

 美香がそう言い張ると、道々後ろで聞いていた堀内先生が……
 「美香さん、もう少し声のトーンを落とした方がいいわね。…
…後ろに聞こえてますよ」

 美香はその声を聞いたとたん顔が真っ赤になるのだった。


***** 見沼教育ビレッジ <第2章> (1) *****

真理子のお仕置き

      真理子のお仕置き(上)
                 ~ ある朝の出来事 ~


 哲哉は兄弟の中で最後まで寝ていた。
 論文の執筆に時間を取られ寝たのが明け方だったのだ。
 その彼が周囲の喧騒で仕方なく目を開けると……

 『ん?何だこりゃ?』
 寝ぼけ眼に奇妙な人影らしきものが見える。
 誰かが寝ている自分の目の前に立っているみたいだ。
 焦点も合わないまましばしそれを見ていると……

 『わっ、やめろ、バカ』
 いきなり生暖かい水をかけられた。

 『わあっ、何するんだお前!!』
 こりゃあ、温厚な哲哉でなくても怒るかもしれない。
 だって、哲哉の頭を挟みつけるように立つ全裸のその子は彼が
目覚めたことを確認するや、いきなり放尿してきたのだ。

 起きた早々異常事態だった。
 慌てた哲哉はすぐさま三歳のミミの両脇を鷲づかみにして起き
上がる。

 「ミミ、ここはトイレじゃないんだぞ!!」
 哲哉が恐い顔を作って叱ったが、ミミは笑顔のまま。
 「知ってる」
 そう答えた顔も悪びれてる様子はなかった。

 「じゃあ、どうしてこんなことするんだ?」

 「だって、健太兄ちゃんもやってる」

 そう言われて気がついたのだが、6歳の健太までが立ったまま
パジャマから小さいのを出しては自分の腰の辺りへ放物線を描い
ている。

 「こら、健太!!!」

 さすがに大声が恐かったのか健太の放物線は一瞬で引っ込んだ
が、こちらも顔は笑顔、悪びれている様子など微塵もなかった。
 きっと彼らにしたら、こんなことは目覚まし代わりのちょっと
した悪戯ということのようだ。

 哲哉の大声に異変を感じたのだろう。台所から高校生の佳苗が
顔を出す。

 「……?……」
 彼女、しばし部屋の様子を観察していたが……

 「哲哉、いい歳して、おねしょなんて恥ずかしいわよ」
 と、こちらも笑顔で語りかけた。

 「何言ってるんだ!!お前、一番上の姉ちゃんだろう。何とか
しろよ!!」
 哲哉は大声を上げたが……
 「最後まで寝てる方が悪いのよ。私はチビたちのお弁当作りで
忙しいの。自分でやった不始末は自分で処理しなさいってのが、
亡くなった父ちゃんの言いつけなのよ。……ごめんね~~」

 佳苗は薄情にも台所へ戻っていく。
 「お前のところでは、いったいどんな仕付けしてるんだよ!」
 哲哉は憤懣やる方ない様子で台所へ帰る佳苗に罵声を浴びせた
が……確かにこの場合、相手が幼い子供たち、どうしようもない。

 実は、同じ屋根の下で暮らす兄弟と言っても、哲哉を除く四人
の子供たちは彼の父が再婚した相手、富子の連れ子だった。
 それでも普段ならまだ富子がいるから幼い子の暴走ににらみを
きかすこともできるのだが、ここ数日は、大人二人がハネムーン
に出ていて留守なのだ。

 その間は、大学生の哲哉と高校生の佳苗がボスとなって小さな
子供達をまとめていかなければならなかった。

 「いいかいミミ。お前は女の子なんだから、あんなことしちゃ
だめだよ」

 「あんなことって?」

 「寝てる人の顔にオシッコなんか掛けちゃいけないってこと。
あんなことすると、大事な処が全部丸見えになっちゃうぞ」

 「大事な処?」

 「そう、大事な処だ」
 哲哉はそう言いながら、ミミのお股をタオルで綺麗にしてやる。

 「お兄ちゃん、見たいの?」
 「見たくありません!」
 「だって、真理子お姉ちゃんが、男の子はみんな女の子のお股
が見たいって……」

 『やっぱり、黒幕はあいつか』
 哲哉は殺気を感じて僅かに開けられた襖に目をやる。
 すると、そこにはこの部屋を覗く人影が……

 『ヤバイ』
 と思ったのだろう、人影はさっとその場を離れるが、哲哉にし
ても佳苗にしても、今回の首謀者が誰かは分かっていた。

 真理子、11歳。
 肩まで伸ばしたワンレンのストレートヘアが自慢で、ことある
ごとに弟の健太や妹のミミをそそのかしては悪戯を仕掛けてくる。
もちろん、そのことは長女の佳苗も知っていたから、哲哉が寝床
て大声を上げたときも、黒幕は誰かすぐに分かっていたが、朝は
彼女にとっても忙しい時だから、あえて相手にしなかったのだ。

 その後、哲哉と佳苗は、自分たちのお父さんやお母さんと同じ
仕事をする。

 哲哉は素っ裸でいるミミに幼稚園の通園服を着せ、顔を洗い、
朝食の席では膝に抱いて一緒に食事をする。
 佳苗も食事のあとは健太や真理子のランドセルの中身を確認、
忘れ物がないかチェックしたり、妹や弟たちの身なりを整えたり
とこちらもお父さんお母さんの代わりだから双方朝は忙しいのだ。

 しかし、二人にとってお父さんお母さん代わりなのはこれだけ
でなかった。

 準備が整った健太が先に「行って来ます」と言って佳苗の目の
前を通過したその瞬間だった……

 「お待ち!」
 佳苗が機敏な動作で逃げようとする健太のランドセルを上から
鷲づかみにして引っぱる。

 「わあ!」
 健太は簡単に尻餅をついた。
 ランドセルを背負ってると、これがウイークポイントだ。

 「何するんだよ。学校行かないと遅刻しちゃうだろう」
 転んだ健太は不満を口にしたが、佳苗だって、もちろん戯れで
こんなことはしない。

 「あんた、何か忘れてない?」

 「何かって……?」

 「あんた、哲哉お兄ちゃまのお布団にオシッコして、それで、
何もしないでこの家を出られるとでも思ってるの?」

 「えっ!?」
 健太は青くなる。ことの良し悪しは別にしても佳苗姉ちゃんが
怒っているという現実は、たとえ一年坊主だってわかるのだ。

 「だって、あれは……真理子姉ちゃんが『哲哉兄ちゃんにこの
家で大きな顔されないように、最初に何かぎゃふんと言わせた方
がいい』って言うから……」
 もじもじとした様子で健太は事情を話した。

 実は、健太。このことは他言しないと、真理子姉ちゃんと固く
約束していたはずだったのだが、佳苗お姉ちゃんに凄まれると、
あっさり口を割ってしまう。

 「あっ、そう……あなたたち……哲哉お兄ちゃんをぎゃふんと
言わせたかったんだ」
 健太のおかげで、厳しい視線が次は真理子に向くことになった。

 「真理、……あなた、哲哉お兄ちゃんが嫌いなの?」

 「……そういうわけじゃあ……」
 真理子は下を向き、ぼそぼそと申し訳なさそうに答える。

 「まあ、いいわ。……」
 佳苗姉ちゃんは一つため息をつくと、視線を再び健太へ……

 「あんた……いくら一年生でも……哲哉お兄ちゃんのお布団に
オシッコすることがいけないことだってことぐらいは分かるわよ
ね」

 「…………」
 あらためて佳苗姉ちゃんに凄まれると健太はもう答えない。

 正直に答えてしまうと、そんなに悪い事とは思っていないのだ。
だって兄弟みんなのために真理子姉ちゃんがやろうと言ったこと
なんだから……

 ただ、普段は早口の佳苗お姉ちゃんが、それを封印して噛んで
含めるように自分に話していることで『これはまずいことなんだ』
と分かったみたいだった。
 だから、弱々しく「はい」とだけ答えたのである。

 「こんなこと放っておけないもの。お義父様に申し訳ないし…
…お母さんに知れたら、お灸ものよ」

 「エッ!!」
 健太はお灸という言葉に思わず顔をあげて驚く。

 「それが嫌だったら、学校に行く前に私からのお仕置きを受け
てもらうからね」

 「えっ、姉ちゃんから……」

 「そうよ、どうする?このままじゃ、あんたお母さんからまた
チンチン焼かれるよ。……その方がいいの?」

 小一の健太から見れば佳苗お姉ちゃんは大人も同じ。
 そのお姉ちゃんの威しだから効果がないわけがなかった。

 「ごめんなさい」
 健太は謝っただけだが、これが佳苗お姉ちゃんからのお仕置き
を承諾した証しだったのである。

 「分かったんなら、そこの鏡台の椅子に両手を着きなさい」
 佳苗姉ちゃんは凛とした態度で命じる。

 いや、佳苗お姉ちゃんだってほんの数年前までは、同じ姿勢で
お母さんからお尻をピシピシやられていた身なのだが、ここでは、
そんな弱さは微塵も見せなかった。

 かえって、いつからそこにいたのか、哲哉兄ちゃんが割り込ん
で来て……
 「いいよ。僕のことだったら……もう、何とも思ってないから」
 と、とりなしてくれたのである。

 ただ、それにも……
 「いいの。これは、うちの問題だから……厳しくする時はしと
かないと、示しがつかないわ」

 佳苗お姉ちゃんはこれも拒否したのである。

 「さあ、真理!ぼさっとしてないで、あなたも手伝いなさいよ。
健太の両手を押さえるの」

 佳苗お姉ちゃんは、もう完全にお母さんの代わりを務めていた。

 「……!……」
 背もたれのない鏡台用の椅子に両手を着いた健太の半ズボンと
パンツを一緒に脱がせると、お母さん愛用の三尺物差しを持って
構える。

 「しっかり、数を数えるの。……わかった?」
 佳苗お姉ちゃんは我が家の流儀に従ってそう命じる。
 そして、自分だって散々お世話になったそれで、「ピシャ」と
最初の一打を繰り出したのだ。

 「ひとつ」
 健太の声がすでに震えている。
 もちろん佳苗お姉ちゃんは十分に手加減しているのだが、痛さ
より恐さが先に立って健太は震えていたのである。

 「ピシャ」
 「ふたあつ」

 「ピシャ」
 「みっつ……」
 たった三つで健太の数を数える声は泣き声になっていた。

 でも、お仕置きはこれからだ。

 「ピシャ」
 「よっつ……」

 「ピシャ」
 「いつつ……」

 溢れ出た涙が頬を伝い、少しだけ赤くなったお尻の反対側では
可愛いおチンチンが一緒になって震えている。

 「ピシャ」
 「むっつ……」

 「ピシャ」
 「ななつ……」

 お尻がほどよいピンク色に染まり鳥肌がたっているのがわかる。
 端から見れば可哀想な姿だが、佳苗お姉ちゃんは心を鬼にして
こう叫ぶのだ。

 「ほら、声が小さくて聞こえない。もう一度、七つからよ」

 「ピシッ」
 「ななつ……」

 「ピシッ」
 「やっつ……」

 嗚咽が止まらなくなった健太は真理子姉ちゃんに両手を押さえ
られているため、涙を拭くこともできなかった。

 「鞭の一つ一つを『ごめんなさい』っていう気持で受けるの。
……わかった?」

 「はい」

 「声が小さい!もっと大きな声で!」

 「はい、わかりました」

 「よし、じゃあしっかり構えて……」

 「ピシッ」
 「ここのつ……」

 「ピシッ」
 「とう……」

 「いいこと、あんたのやったことは本来ならお灸にあたいする
の。このくらいじゃ足りないのよ。わかってる!」

 「はい」

 「よし、じゃあ最後はしっかり歯を食いしばって……いくわよ」

 「ピシッ!」
 「痛い!!ごめんなさい、もうしません。あああああ……」
 健太はこのお仕置き一番の鞭を受けて泣き叫び地団太を踏む。
 そして、それが終わってから思い出したように……
 「じゅういち」
 と数をかぞえるのだ。

 「ピシッ!」
 「いやあ~~もうしないで~~ごめんなさい。……じゅうに」

 十二も十一と同じ。でも、これで許されたのである。

 佳苗お姉ちゃんは健太の身なりを整えると涙を拭き鼻をかんで
学校に送り出す。
 当然、真理子だって健太と同じ小学校なのだから一緒にに家を
出ようとしたのだが……

 「あなたはまだ家を出ちゃだめよ。ミミを通園バスに乗せたら、
あらためてお話があります」
 と、佳苗お姉ちゃんに宣言されてしまったのだ。

 実は、この佳苗お姉ちゃん、お母さんが再婚する前から、妹や
弟たちが悪さをした時のために日頃から懲罰権を与えられていた
のである。

 それがどんなに恐いかを知っていた真理子は逃げられなかった。
もし、佳苗お姉ちゃんに逆らうと、それをお母さんに告げ口され、
今度はお母さんと二人がかりでのお仕置きを食うことに……
 それはさすがに彼女としても避けたかったのだ。

 自分の部屋で正座して待っていると、佳苗お姉ちゃんがやって
来た。

 「あんた、相変わらずね」
 「何が?」
 「何がじゃないでしょう。健太やミミをたきつけてあんなこと
させて……」
 「あたし、やってないよ」
 「だから、そこがいけないんでしょう。自分は手を汚さないで
人を使って悪ささせて……ま、あんたのことだから……二人に、
『哲哉さんのお布団でオシッコしたら哲哉さんが自分でやったと
勘違いして大慌てするわよ』ぐらいのこと言ったんでしょう?」

 「…………」
 真理子は答えなかったが、その時、彼女の顔色が変わったので
有罪が確定する。女の子の裁判では顔色だって立派な証拠、物証
はいらなかった。

 「ほら、ごらんなさい、やっぱり黒幕はあなたなんだから……
あなたのやってることは、哲哉お兄様やお義父様だけでじゃない、
何よりお母さんに恥をかかせてるのよ」

 「ごめんなさい」

 真理子はペコリと頭を下げて謝りはしたものの佳苗お姉ちゃん
にしてみれば、下げた頭より尖った口の方が気になるのだ。

 「まったく反省してないみたいね」

 「え~そんなことないよ」
 真理子は口を尖らせたまま反論したが……

 「あんたの顔は反省してるって顔じゃないわね。そんな顔で、
いくら『反省してます』なんて言っても誰も信じないわよ。……
仕方ないね、反省できないんじゃあ……こういう時は、お仕置き
しかないわね」

 「え~~やだあ~~~」

 「イヤじゃないでしょう。あんたが悪いんだから……頭で覚え
られない子はお尻で覚えるしかないじゃない」

 「いやよ。だって、ここには哲哉兄さんもいるのよ」

 「そうよ、だからいいんじゃない。『うちは、昔からこんなに
厳しく仕付けてます』というのを見てもらわないと、山猿ばかり
四人も連れて来たなんてお義父様に言われたら、お母さんだって
立つ瀬がないわ」

 「えっ……だって……」
 真理子は不承知でしたが、佳苗お姉ちゃんの厳とした物言いに
反論できません。結局……

 「さあ、もういいから、学校行きなさい」
 と、今度は家を追い出されてしまったのでした。


***********(上)*************


***********(中)*************

      真理子のお仕置き(中)
                 ~ ある夕方の出来事 ~

 午後3時半、真理子はルンルン気分で家に帰ってきます。

 『そうか、お仕置き、許されたんだ』
 もし、そう思った方がいたら、大変な勘違いです。

 彼女がルンルンなのは単純に学校が楽しかったから。
 朝のお仕置きの話なんてその頃にはすっかり忘れていました。

 そもそも小学生というのは、そんなネガティブな情報を長い間
覚えている能力がありません。学校の授業、友達とのおしゃべり、
給食、体育……ちょっとでも楽しいことがあれば、そちらに気を
取られて自分の都合の悪いことなんてすぐに忘れてしまいます。
 とても幸せな人生なんです。

 ですから、帰宅してすぐ、ランドセルを放り出してまた遊びに
出かけたとしても、その際、哲哉お兄ちゃんが「佳苗お姉ちゃん
がお部屋で待ってなさいって言ってたよ」と伝言したとしても、
聞いてるはずがありませんでした。

 結局、真理子ちゃんは夕方遅く、いつものようにもうそろそろ
夕飯ができてる頃だという時間になって帰って来ます。

 「お姉ちゃん、ただいま~~~おう、やったあカレーじゃん」
 真理子ちゃんは台所へ顔を出すと、すでに帰宅していた佳苗お
姉ちゃんともまるで何事もなかったかのように挨拶をします。
 もちろんその顔は何か心配事を抱えているようではありません
でした。

 また、お姉ちゃんの方も……
 「真理、先に健太と一緒にお風呂にに入っちゃって……」
 「いやだ……」
 「どうして?」
 「だって、健太の奴、私の身体ジロジロ見るんだもん。恥ずか
しくて……」
 「何言ってるの、二人ともまだ子どものくせに……いいこと、
あんたがお姉ちゃんなんだから、お風呂で健太の身体もちゃんと
洗ってあげるのよ」

 そんなお姉ちゃんとのやり取りはごく自然な日常会話。
 真理子ちゃんとしては佳苗お姉ちゃんが朝の出来事をまだ引き
ずっていようとは夢にも思っていませんでした。


 やがて、夕食。
 ここでもミミは哲哉が自分の膝の上に乗せて食事をさせますが、
健太と真理子は佳苗お姉ちゃんの作ったカレーを頬張ります。
 そして、お皿にカレーが無くなると、自分でごはんをよそいに
行き、大なべで煮込まれたカレーをかけて戻ってきす。
 これもごく自然な日常の風景でした。

 ただ、その夕食が終わったあとが、普段の日とは違っていたの
です。

 「ごちそうさま~」
 真理子ちゃんはそう言って席を立ったのですが……

 「真理子、ちょっと待って」
 「……ん?……何?」
 「あなた、何か忘れてない?」
 「何かって?」
 「私、あなたに、朝、お仕置きするって言わなかった?」

 「えっ!」
 真理子ちゃんはここでやっと朝の出来事を思い出したのでした。

 ただ、それって小学生にとってはあまりに古い情報でしたから
……
 「何だ、そのことか。お姉ちゃん、そんなことまだ根に持って
たの」
 と、笑って返したのです。

 「『根に持ってる』って何よ。それじゃ、まるで私が悪いみた
いじゃないの」

 「そういう訳じゃないけど……だって、あれは朝の話だから」
 真理子ちゃんのような小学生にとって朝と夕方は大人の感じる
半日ではありません。大人なら一週間くらいの長さになります。

 ですから、真理子ちゃんにしてみたらそれってすっかり過去の
出来事だったのでした。

 でも、高校生になった佳苗お姉ちゃんは大人に近いですから、
そうはいきません。
 朝の出来事は夕方にだって当然有効ですし、真理子の言動は、
お仕置きを逃げようとして誤魔化してるとしか映りませんでした。

 そこで……
 「真理、宿題がすんだら、私の部屋へいらっしゃい。ぐずぐす
してると、8時を過ぎたら私の方からあなたの部屋行くからそれ
までに済ましちゃいなさいよ」

 「えっ、そんなのないよ~~」
 急に真理子の泣きが入りますが……
 「何言ってるの!朝、お仕置きだって言ったでしょう。忘れた
の?」

 「だって……」
 真理子は不満そうでしたが……
 「あなたもお母さんと約束したわよね。お母さんがいない時は
私の指示に従います。お仕置きも受けますって……」

 「そりゃあ、そうだけど……宿題、たくさんあるし……」
 真理子が歯切れ悪そうに弁明しても、事態はよくなりませんで
した。

 「そんなの関係ないわ。だったら学校から帰って友だちと遊び
に出なければいいでしょう。こっちはそんなこと知らないわ。…
…とにかく、8時までに私の部屋に来ない時はこっちから出向き
ます。いいですね!!」
 佳苗おねえちゃんに強い調子で宣言されちゃいましたからね、
真理子ちゃんとしても、もうどうにもなりませんでした。


 「真理、宿題終わった?……たとえ終わって無くても、すでに
タイムアップよ」
 健太君とミミちゃんを寝かしつけたあと、佳苗お姉ちゃんが、
そう言って自分の部屋へと入ってきます。

 「どうなの?宿題は終わったの?」
 「まだ……」
 「そう、それは残念ね。でも、それは明日、学校でお仕置きを
受ければいいわ。今日の事は今日済ましちゃいましょう」

 「そんなあ~無茶言わないでよ」
 真理子ちゃんは泣き出しそうな顔をしますが……
 「真理、あんたわかってないみたいね。今日は、あんたの宿題
よりこっちの方が大事なの」
 佳苗お姉ちゃんはゆずりません。

 『ヤバっ!お姉ちゃん怒ってる』
 真理子ちゃんは、ベッド上に腰を下ろして膝を叩いてみせる姉
に殺気のようなものを感じてたじろぎます。お互い姉妹ですから、
そのあたりは敏感に感じ取ることができるのでした。

 これって死刑執行の時間ということでしょうか……

 もちろん、そんなの嫌に決まってます。でも、真理子ちゃんは
魅入られたように姉の膝までやってきます。
 幼い時から親代わりだった姉ですからそこに理屈はありません
でした。

 「さあ、おいで!」
 佳苗お姉ちゃんが今まで以上に強く膝を叩くと、それに驚いた
ように真理子ちゃんがうつぶせになります。

 スカートが捲られ、白い綿のショーツが顔を出すと……まずは
それを標的にして平手が飛びます。

 もちろん、ミミちゃんや健太君と同じ様に手加減はしています。
していますが、真理子ちゃんはその子達より年長ですから歳相応
の強さです。

 「いやあ、痛い、もっとやさしくやってよ」
 いきなり愚痴がでます。

 「何言ってるの、痛くないお仕置きがありますか!それじゃあ
お仕置きにならないでしょう!」
 佳苗お姉ちゃんはそう言うと、手首のスナップを効かせ、一層
強く真理子ちゃんのお尻を跳ね上げます。

 「ピシッ」
 「いやあ~~」

 佳苗お姉ちゃんの平手の音と真理子ちゃんの悲鳴が静かな家の
中に木霊しました。もし、健太君やミミちゃんが起きていたら、
きっと聞こえていたことでしょう。

 ただ、それを聞いた人がいました。
 その瞬間、玄関に立っていた哲哉お兄ちゃんです。

 哲哉お兄ちゃんは大学のゼミを終えてちょうど帰宅したところ
だったのです。

 一発だけじゃありません。続けざまに……

 「ピシッ」
 「いやあ、だめえ~~やめて~~~」

 「何言ってるの、コレくらいのことで……」
 「ピシッ」
 「だから、もっとやさしくって言ってるでしょう」

 「できません。そんなこと……」
 「ピシッ」
 「いやあ~~人殺し~~~」

 「やあね、この子。変なこと言わないでよ。ご近所に聞かれた
らどうするの。大きな身体して堪え性がないんだから……」
 「ピシッ」
 「どうもしないわよ。人殺し~~って叫ぶだけなんだから……
みんなに聞こえてもいいもん」

 「口の減らない子ね。だったら、黙らせてあげる」
 佳苗お姉ちゃんはそう言うと、それまでとは比べ物にならない
くらい強いやつを一発お見舞いします。
 「ピシッ!!!」
 「ぁぁぁぁぁぁ」

 確かにそれまでとは違って真理子ちゃんの悲鳴が上がりません
でした。
 今のは、とっても強くて、痛くて、痛みを堪えるだけで精一杯
だったのです。

 と、そこへ哲哉兄さんの声がしました。

 「ただいま」
 彼の声は襖の向こう側から聞こえます。

 「あっ、お帰りなさい」
 佳苗お姉さんはそれに反応して挨拶しますが、真理子ちゃんは
黙ったままでした。

 もちろんこんな格好見られたくありませんからね、心の中では、
『シッシ、シッシ、あっち行って』と叫んでいました。

 ですから、哲哉お兄ちゃんが気を利かせて……
 「僕、自分の部屋にいるから」
 と言った時は、ほっと胸をなでおろしたのです。

 でも、佳苗お姉ちゃんは膝に乗せた妹の心の変化を鋭く見抜き
ます。
 ちょうど『ここはもう少し厳しいお仕置きでないとダメね』と
思っていたところですから、この期を逃しません。

 「ちょうどよかった。お兄さんも入って来て」
 佳苗お姉ちゃんは部屋の外に声をかけます。

 もちろん、そんなこと真理子ちゃんにしてみたらとんでもない
ことですから、膝の上でジタバタし始めます。
 でも、佳苗お姉ちゃんは、そんな悪い子を膝の上から逃がしや
しませんでした。

 「ほら、今さらジタバタしないの。あんた、私の膝から逃げた
ら、今度はお灸だからね」
 この言葉が効果的だったみたいで、真理子ちゃんの抵抗はその
言葉と共に一瞬で止んでしまいます。

 もちろん、佳苗お姉ちゃんがお灸をすえることはないでしょう
が、たとえ威しと分かっていても一度でも据えられた経験のある
小学生にとってそれは恐怖以外の何ものでもありませんでした。

 ただ、部屋の中のジタバタは廊下にいても分かりますから……
 「取り込んでるみたいだから、またにするよ」

 哲哉が去ろうとすると、佳苗がそれを襖越しに呼び止めます。
 「そうじゃなくて、哲哉さん、こっちを手伝って欲しいのよ」

 『手伝って欲しい』
 この言葉は有効でした。ちょっと二の足を踏む事態でも頼まれ
たのなら仕方がないということになります。
 ですから……

 「じゃあ、いいんだね。本当に入るよ」
 哲哉は佳苗に再度断りを入れますが……

 「大丈夫です。お願いします」
 もちろん答えはOKでした。

 そこで、哲哉が襖を開けると……

 「!!!」

 目に飛び込んできたのは、真理子ちゃんの生のお尻でした。
 佳苗お姉ちゃんが襖の開くのに合せて真理子のショーツを引き
下ろしたのです。

 ですから、哲哉はもちろんですが、当の真理子ちゃんだって、
その瞬間は…
 「!!!」
 時間が止まったように身体が固まってしまいます。

 でも真理子ちゃんはその後も大声を出したり身体をよじったり
はしませんでした。
 まだ10年ちょっとの人生経験でも、それが恥の上塗りになる
ことぐらいは理解できたからでした。

 真理子ちゃんはできる限り静かに振る舞い、両足をしっかりと
閉じて間違っても中身が見えないように心がけます。

 ですが、佳苗お姉ちゃんは妹がこっそりやった行動を見逃しま
せん。そして、冷たく言い放ちます。
 「あら、あんたにも恥ずかしいだなんて思うときがあるんだ。
……でも、お仕置きは恥ずかしいことをさせるからお仕置きなの。
……ほら、足を開いて」

 佳苗お姉さんは自分の右手を強引に両方の太股が重なる場所へ
ねじいれましたが、真理子ちゃんの必死の抵抗にあいます。
 すると、ここでも伝家の宝刀を出して脅します。

 「往生際が悪いわね。ほら、いちいち抵抗しないの!これ以上
逆らうと本当にお灸をすえるからね」

 やはりこんな時でも『お灸』は効果覿面でした。
 真理子ちゃんの開かずの扉がたった一言で緩みます。

 「世話焼かせないの!」
 妹のお尻をポンと一つ叩くと、あとは一気呵成。
 佳苗お姉ちゃんはそこに右手を入れて大きく広げたかと思うと、
これも面倒とばかりショーツを足首から外します。

 幼い少女のストリップ。
 観客は哲哉お兄さん一人でしたが真理子ちゃんにはそれで十分
でした。

 真理子ちゃんは消え入りそうなくらい恥ずかしい思いで佳苗お
姉ちゃんの膝にしがみ付きます。
 今は、それくらいしかできませんでした。

 「いやあ!許してえ!もうしません!ごめんなさい!いやいや
いや……やめて~~早くやめて~~お願い、お願い、お願い」
 真理子ちゃんは佳苗お姉ちゃんの振り下ろす平手に絶叫します。

 それは生のお尻になってショーツぶんの衝撃が加わったという
単純なものじゃなくて、男の人から自分の大事な処を見られてる
というショックがそうさせるのでした。

 そして……
 「いやあ~~もうしないもうしない……ごめんなさい、ごめん
なさい……」
 泣き声と共に両足が跳ね回ります。

 すると、絶対に隠しておこうと思っているはずの大事な場所が
何度も何度も哲哉お兄さんの目に触れます。

 佳苗お姉さんだって、激しく抵抗する妹を押さえつけながらの
スパンキングですから厳しさ一杯でした。
 「ほら、生意気に恥ずかしがらないの……あなたはまだ子ども
なんだから……隠す処なんてどこにもないでしょう。恥ずかしい
なんて10年早いわよ」

 そうやって何度もスナップの効いた平手をお見舞いします。

 「だめだめ、やめて、ごめんなさい、だめえ~~壊れるから~」

 真理子ちゃんが絶叫するなか、見かねた哲哉お兄さんが彼女の
両手を押さえにかかります。

 どうしようもないほどの屈辱の中で、真理子ちゃんは、自分の
お尻が腫上がっていくのを我慢し続けなければならないのでした。


 あれで30回もぶたれたでしょうか。
 真理子ちゃんは佳苗お姉さんの膝の上から一旦解放されます。
 でも、これでお仕置きが終わったわけではありませんでした。

 床に転がされた真理子ちゃんは、恥ずかしいのも忘れて必死に
お尻をさすりますが、いくらさすってもお尻のヒリヒリが取れる
ことはありませんでした。

 そのうち、佳苗お姉さんから次の指示が出ます。
 「真理、裸になりなさい」

 「そんなあ~」
 真理子ちゃんは甘えた声を出しますが……

 「何がそんなよ。いつもお仕置きでやってることを今日もやる
だけじゃない」

 いつもやっていることというのは、佳苗お姉さんの前で全裸に
なって膝まづき、両手を背中に回して腰の辺りで組むこと。
 その姿勢まま許可が出るまでじっとしていなければなりません
でした。

 普段は佳苗お姉さんだけですから、たとえ割れ目が丸見えでも、
『これはお仕置きだから仕方がない』で済ませていましたが……
今回、哲哉お兄さんも見ているとなると、そりゃあ真理子ちゃん
の気持は複雑です。

 でも……
 「さあ、早くなさい。それとも、お灸の方がいいの。どっちに
しても哲哉お兄さんは帰らないわよ」

 佳苗お姉ちゃんはまたしてもお灸をちらつかせます。
 すると……

 「いや、お灸はいや」
 小さく真理子ちゃんがつぶやきます。

 「だったら脱ぎなさい。あんたみたいな子供の裸、誰も何とも
思っちゃいないわ」
 
 『そんなこと言っても……』
 真理子ちゃんは困った顔です。

 ですから、哲哉お兄さんも気を利かせて……
 「僕、出ていようか。その方がいいだろう」
 と言ってくれたのですが……

 「それは困ります」
 佳苗お姉さんはきっぱりと断言します。
 「これは、この子のお仕置きだから、ここにいてもらわないと
困るんです。お兄さんも協力してください」
 その口調はお母さんそっくりでした。

 「……」
 哲哉お兄さんもその勢いに押されて黙ってしまいます。

 「とにかく、今日は悪ふざけが過ぎてるし、何よりその原因は
この子にあるんですから……このくらいの辱めは当然なんです。
嫌じゃなかったら、ここにいてください。お願いします」

 佳苗お姉さんから真摯に頼まれると、哲哉お兄さんだって『嫌』
とは言えませんでした。


***********(中)*************


***********(下)*************

      真理子のお仕置き(下)
                 ~ ある夜の出来事 ~

 絶体絶命の真理子ちゃん。こうなったら、お兄ちゃんの前でも
脱ぐしかありませんでした。

 「ほら、ぐずぐすしないの!」
 佳苗お姉さんにまた叱られます。

 当時の五年生というのは今の子のように成長が早くないので、
大きな体の変化はまだこれからなんです。
 ただ真理子ちゃんは女の子。気持だけは生まれた時からずっと
女の子でしたから、男の子のように潔くとはいきませんでした。

 「ほら、ほら、もたもたしないの」
 最後は佳苗お姉ちゃんが手伝って脱がせていきます。
 真理子ちゃん、その最中に「私、自分でやるから」と言ったん
ですが、それも許してもらえませんでした。

 しかもこの罰、ただ裸になればよいというわけではありません。
 この地獄から抜け出すためには、罪を認め、反省の言葉を口に
しなければなりません。

 それもまた真理子ちゃんにとってプライドの傷つくことでした。

 まず、佳苗お姉さんがその台詞を教えます。
 「私は、ミミや健太をそそのかして、哲哉お兄さんのお布団で
オシッコをしました」

 こう言うと、真理子ちゃんは反論します。
 「だって、私、やってないもん」

 でも、それは通らなかったのです。
 「だから、前にも言ったでしょう。あなたが直接やらなくても
年端も行かない子をそそのかしてやらせたら、それは、あなたが
やったのと同じなの。……むしろ、まだ善悪の区別もつかない子
にやらせたあなたの方が罪は重いくらいよ。このくらいの罰は、
当然なの。……わかった!!」

 姉の大きな声、厳しい態度に真理子ちゃんはたじろぎます。
 思わずオシッコ漏らしそうになりました。
 ですから不満はありましたが、『仕方ないお付き合いしなきゃ』
と思うのでした。

 「さあ、わかったら私の言う通り懺悔するの。いいわね!!」

 「はい」

 「私はミミや健太をそそのかして……」
 「……私はミミや健太をそそのかして」

 「哲哉お兄さんのお布団で……」
 「……哲哉お兄さんのお布団で」

 「オシッコをしました」
 「オシッコをしました」

 「私の邪まな心を治すために……」
 「……私の邪まな心を治すために」

 「厳しいお仕置きをお願いします」
 「厳しいお仕置きをお願いします」

 もちろん、本心ではないでしょうが、でもこれを言わない限り
真理子ちゃんは次のステージへ進めません。
 このままずっと裸でいるわけにもいきませんから、それは仕方
がありませんでした。

 「はい、よくできました。……それじゃあ、あなたの望み通り
厳しいお仕置きをしてあげるから、覚悟しなさい」
 佳苗お姉ちゃんは素っ裸で膝まづく真理子ちゃんに宣言します。

 とっても理不尽な懺悔ですが、でも、これ、お母さんがいつも
やっていることでした。つまり、お姉ちゃんがやっているのは、
お母さんが普段やってるお仕置きを真似しているのです。

 ですから、佳苗お姉ちゃんだって幼い頃はお母さんにこの懺悔
を散々やられています。亡くなったお父さんの前で裸にされて、
お母さんが耳元で囁く台詞を棒読みにするのです。
 その後、お父さんから鞭でぶたれたことも一度や二度ではあり
ませんでした。

 佳苗お姉ちゃんにしてみれば我が家伝統のお仕置きを踏襲した
にすぎなかったのです。
 ですから、その後の鞭も、当然、伝統に則って行われます。

 「さあ、ここに仰向けになりなさい」

 佳苗お姉ちゃんは、真理子ちゃんの勉強机の上を片付けると、
広くなったテーブルを叩きます。

 「はい」
 真理子ちゃん、これからどんなことが起こるか承知していても、
もうそこへ行くしかありませんでした。

 この鞭はテーブルの上に仰向けに寝かされ、両足を高く上げた
姿勢で行われます。赤ちゃんのオムツ換えでよく見られるポーズ
です。
 女の子はすべてをさらけ出し、お尻の山を硬質ゴムのパドルで
叩かれます。

 その痛いの、恥ずかしいの……
 二つの苦痛がいっぺんに来るお仕置きだったのです。

 しかも、佳苗お姉ちゃんのときは、相手がお父さんでしたから
まだいくらか救いもありましたが、真理子ちゃんの場合は相手が
つい最近まで赤の他人だった哲哉お兄ちゃんです。

 そのお兄ちゃんが高く上げた両足を持ち、そこから自分の恥ず
かしい場所を間近で見ています。
 その恥ずかしさは半端じゃありませんでした。

 落ち着かない様子であちこち眺めている真理子ちゃん。
 どうやらパドル打ちは佳苗お姉ちゃんのようです。

 「さあ、いつものように数を数えなさい。声が小さいようだと
カウントしませんからね」

 お姉ちゃんはそう言うと、最初の一撃を振りおろしました。

 「ピシッ」
 「ひと~つ」
 たった一つですが、真理子ちゃん、もう涙声だったのです。

 「はい、もう一つ……」
 「ピシッ」
 「ふ…ふたあ~つ」

 「ほら、声が小さいわよ」
 「ピシッ」
 「みっつ」

 と、その時でした。
 予期せぬ出来事が……

 「何してるの?」

 襖が開いて、健太が顔を出します。
 寝ぼけ眼の少年に佳苗お姉さんも哲哉お兄さんもびっくりです。

 「何でもないわ。健太、トイレなの?」
 佳苗お姉ちゃんがとりなして、健太君をトイレへ誘導します。
 こんなところはすでに本当のお母さんみたいでした。

 すると、この瞬間、部屋には哲哉お兄ちゃんと真理子ちゃんの
二人だけ。

 真理子ちゃんは、今さっき健太君に恥ずかしい処を見られたん
じゃないかと思って気がかりです。そして、今まさらながら哲哉
お兄さんに恥ずかしい場所を見られているという思いで居たたま
れなくなるのでした。

 「どえうしたの。恥ずかしい?佳苗お姉ちゃんも言ってたけど、
恥ずかしいのもお仕置きだから、我慢しなくちゃね」

 哲哉お兄ちゃん、真理子ちゃんの絶望的な顔色に気づいたので
しょう。高く上がった両足を握ったままでしたが、近くにあった
タオルで真理子ちゃんのお股を隠してくれます。

 でも、それがまた恥ずかしくて、真理子ちゃんの涙は止まりま
せんでした。

 「小さい子のしたことだからね、僕は、健太君やミミちゃんの
ことは何とも思ってないよ。……でも、君はお姉さんだから……
まだ世の中の事がよく分かってない子をけしかけちゃいけないな」

 お兄ちゃんの優しさが真理子ちゃんには心にしみます。
 不思議なもので、こんな時は、何をしてもすぐに感情的になる
実の兄弟より、少し離れた場所にいる人の意見の方が心に届くの
でした。

 健太君をトイレへ送っていった佳苗お姉ちゃんが帰ってくると
お仕置きが再開されます。

 「さあ、歯を喰いしばって……いくわよ」
 「ピシッ」
 「四つ」
 お尻はすでに真っ赤でしたが、真理子ちゃんの声がほんの少し
だけ元気になったみたいでした。

 「恥ずかしい?」
 佳苗お姉ちゃんの問いかけに真理子ちゃんが小さく頷きます。

 「……だったら、ようく今日のことは覚えとくことね」
 すると……
 「はい」
 という素直な声が返ってきましたから、むしろ佳苗お姉ちゃん
の方が面食らってしまいました。

 「ピシッ」
 「五つ」

 最後の六つ目を振り下ろす時、佳苗お姉さんは……
 「私の分はこれが最後よ。あと半分は、哲哉お兄さんにやって
もらいますからね」
 佳苗お姉さんにこう言われた時も、真理子ちゃんは素直に頷き
ます。

 むしろこの言葉を聞いて面食らったのは哲哉お兄ちゃんの方で
した。
 『えっ!僕?』
 驚いてるうちに六つ目の鞭が飛んで……

 「ピシッ」
 「六つ」

 「よし、これで選手交代ね」
 佳苗お姉ちゃんはこう言って哲哉お兄ちゃんの胸に使い慣れた
パドルを押し付けます。

 『えっ、僕が?……ちょっと待ってよ』
 まるで鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしてパドルを受け取った
哲哉お兄ちゃんでしたが、それを眺めているうち、考えが変わり
ます。

 『そうか、僕が長兄。僕が当事者だもんね』
 自分はこの家では腹違いとはいえ長兄ですし、事件の当事者で
もあるわけで、拒否もしにくいと思うようになったのでした。

 『ん…………』
 それと真理子ちゃんはすでにこれ以上隠しようがないほど自分
をさらけ出していますから、これから先、自分が真理子ちゃんに
対してさらに残酷な辱めをするわけでもありません。

 そんなこんなを一通り頭の中で整理した結果……
 『お尻を叩くことぐらいなら仕方がないか』
 と決断したのでした。

 もちろん、そこでは十分に手加減するつもりだったのです。
 ところが……

 「さあ、いくよ。歯を喰いしばって……」
 「ピシッ」

 「いやあ~~~痛い~~~~助けてえ~~~~」
 最初の一撃を受けた瞬間、真理子ちゃんがこれまで以上のもの
凄い悲鳴を上げたのです。
 当然、哲哉お兄ちゃんはビックリです。

 「そんなに痛かったかい?ごめん、ごめん」
 哲哉お兄ちゃんは慌てて謝りますが……
 それを見ていた佳苗お姉ちゃんも即座に動き出します。

 妹の高く上がった足を拘束する役に回っていた佳苗お姉ちゃん
は、いったんその役を離れ、哲哉さんから無言でパドルを取上げ
ます。

 『あっ!』
 哲哉お兄ちゃんは、その瞬間、てっきり自分が叱られるのかと
思いました。

 でも、パドルを受け取ったお姉ちゃんはUターン。

 仰向けで学習机の上に寝ている真理子ちゃんにのしかかるよう
にして自分の顔を近づけると……哲哉お兄ちゃんから受け取った
パドルで鼻先でちらつかせながら……

 「真理、いいかげんになさい。ここはあんたが甘える場所じゃ
ないの。これはお仕置きなのよ。あんたがそんなことするのなら、
もう六回、パドルを増やしてもいいのよ」

 「…………」
 真理子ちゃんは耐えられず、佳苗お姉ちゃんが覗き込んだ方向
とは反対の方向に顔を向けますが、お姉ちゃんはさらに追い討ち
をかけます。

 「それともあなた……最近、お灸のお仕置きがごぶさたしてる
みたいだから恋しいんじゃないの?…あれ、やってあげましょう
か?」
 と、囁きます。もちろん、明らかな威しでした。

 「…………」
 哲哉お兄ちゃんの気を引こうとした真理子ちゃん、一言もあり
ませんでした。

 男の子の世界では分からないことも女同士ならわかるという事
がよくあるみたいです。これはその一つだったのかもしれません。
 佳苗お姉ちゃんは妹の微妙な変化を見逃さなかったのです。

 「哲哉さん、ビシビシやって構わないわよ。女はなまじ手加減
するとすぐに甘えが出るから厳しくやった方がいいの」

 「でも……」

 「大丈夫。どんなに強く叩いても、お尻は壊れたりしないから
……何なら、両足をもっと開かせましょうか?……この子だって、
今さら隠す処なんてないはずだから……」

 佳苗お姉ちゃんは、哲哉お兄ちゃんにパドルを返す時、発破を
かけます。

 でも、それだけではありませんでした。

 「あっ、ちょっと待ってて……今、お兄さんがやりやすいよう
にしてあげるから……」

 佳苗お姉ちゃんは両親がこんな日の為に用意している救急箱の
ような箱を真理子ちゃんの本棚から持ち出します。

 それは、この家の子供部屋には必ず置かれている『お仕置き箱』
 中には、艾やお線香、イチジク浣腸やグリセリンの入った茶色
の薬壜、ピストン式のガラス製浣腸器などが入っていました。

 佳苗お姉ちゃんはここからお線香とお線香立てだけを取り出す
と、火を点けて真理子ちゃんの枕元に置きます。
 たちまちお線香特有の香りが部屋中に広がりました。

 『もし素直にお仕置きを受けないなら、本当にお灸を据えるよ』
 という合図です。

 艾を出しませんでしたから、真理子ちゃんに対して本当にお灸
を据えるつもりはなかったんでしょうが、真理子ちゃんはかつて
両親から実際にお灸を据えられた経験がありますから、お線香の
香りを嗅いだだけでも相当なプレッシャーになるのでした。

 「これでいいわ。これで真理子もおとなしくなるはずよ」
 佳苗お姉ちゃんは自信満々に宣言します。

 これって『妹を厳しく躾けなきゃ』という姉の優しさではある
んでしょうが……ひょっとすると、妹が哲哉お兄ちゃんに寄せる
思慕を鋭く感じ取って、嫉妬していたのかもしれません。

 いずれにしても、真理子ちゃんは最後の最後まで恥ずかしくて、
恐くて、痛いお仕置きを受け続けなければならなくなるでした。

 「ほら、この際だから、あなたの全部をお兄さんに全部見せて
あげなさいな。……ほら、もっと足を開いて……」
 佳苗お姉ちゃんは暴走します。

 「いやよ、恥ずかしいもん」
 真理子ちゃんも抵抗したのですが……

 「何言ってるの、あなたのこんなところ、赤ちゃんのときから
まだ何も変わってないじゃないの。さあ、いいから開けて!!」

 佳苗お姉ちゃんは妹の穴という穴を全部さらけ出させてから、
哲哉お兄ちゃんにお尻をぶたせたのでした。

 「ピシッ」
 「一つ」

 「ピシッ」
 「二つ」

 「ピシッ」
 「三つ」
 「ほら、また声が小さくなった。もっと大きな声を出して……」

 「三つ!」
 真理子ちゃんのやけくその声が部屋じゅうに響きます。

 「大丈夫だよ、僕は聞こえてるから……」
 哲哉お兄さんは優しいのですが……

 「だめよ、今のはノーカウント。……そうね、あんたの場合は
それじゃ反省が足りないわね。……そうだわ、数を数えたあと、
『もう、二度と悪さはいたしません』って言うの。わかった!!」

 佳苗お姉ちゃんに脅されると、真理子ちゃんは素直に従います。
 長年の習慣でしょうか。真理子ちゃんは哲哉お兄さんより佳苗
お姉ちゃんの指示に従うのでした。

 「ピシッ」
 「三つ、もう二度と悪さはいたしません」

 真理子ちゃんが自分の指示通りに懺悔すると佳苗お姉ちゃんは
満足そうに……
 「次も、そう言いなさい」
 と再び指示をだします。

 「ピシッ」
 「四つ、もう二度と悪さはしません」

 「ほら、また足を閉じようとした。ダメだと言ってるでしょう」
 「ごめんなさい」
 「そら……もう一つ」

 佳苗お姉ちゃんは、ついには哲哉お兄ちゃんまでも顎で使って
いるみたいでした。

 「ピシッ」
 「五つ、もう二度と悪さはしません」

 「次に悪さをしたら、お灸でもかまいません」
 「えっ!?」
 「えっじゃないでしょう。お兄ちゃんの鞭の後にそう言うの。
言ってごらん!!」

 真理子ちゃん、もう、何も抵抗できなくなっていました。

 「ピシッ」
 「六つ、次に悪さをしたら、お灸でもかまいません」

 「よし、それでいいわ。お仕置きは素直に受けるのが何よりよ」

 結局、真理子ちゃんは佳苗お姉ちゃんから六回。役割を代えて、
哲哉お兄ちゃんからも六回。いえ、七回ですか。恥ずかしい姿勢
のままパドルでお尻をぶたれてから開放されます。

 ただ勉強机の上から開放されたあとも最後はやっぱり裸のまま
床に正座して頭を下げます。

 「お姉ちゃん、お仕置きありがとうございました」
 「お兄ちゃん、お仕置きありがとうございました」
 真理子ちゃん、お仕置きをしてくれた二人に向かって、お礼の
言葉もしっかり言わなければならないのでした。


 えっ!こんなことされたんだから、真理子ちゃん、さぞや哲哉
お兄ちゃんや佳苗お姉ちゃんのことが嫌いになっただろうって?
…………
 ところがね、そこが女心は不思議なところなんですよ。


***********(下)*************

真理子のお仕置き(下) ~ ある夜の出来事 ~


      真理子のお仕置き(下)
                 ~ ある夜の出来事 ~

 絶体絶命の真理子ちゃん。こうなったら、お兄ちゃんの前でも
脱ぐしかありませんでした。

 「ほら、ぐずぐすしないの!」
 佳苗お姉さんにまた叱られます。

 当時の五年生というのは今の子のように成長が早くないので、
大きな体の変化はまだこれからなんです。
 ただ真理子ちゃんは女の子。気持だけは生まれた時からずっと
女の子でしたから、男の子のように潔くとはいきませんでした。

 「ほら、ほら、もたもたしないの」
 最後は佳苗お姉ちゃんが手伝って脱がせていきます。
 真理子ちゃん、その最中に「私、自分でやるから」と言ったん
ですが、それも許してもらえませんでした。

 しかもこの罰、ただ裸になればよいというわけではありません。
 この地獄から抜け出すためには、罪を認め、反省の言葉を口に
しなければなりません。

 それもまた真理子ちゃんにとってプライドの傷つくことでした。

 まず、佳苗お姉さんがその台詞を教えます。
 「私は、ミミや健太をそそのかして、哲哉お兄さんのお布団で
オシッコをしました」

 こう言うと、真理子ちゃんは反論します。
 「だって、私、やってないもん」

 でも、それは通らなかったのです。
 「だから、前にも言ったでしょう。あなたが直接やらなくても
年端も行かない子をそそのかしてやらせたら、それは、あなたが
やったのと同じなの。……むしろ、まだ善悪の区別もつかない子
にやらせたあなたの方が罪は重いくらいよ。このくらいの罰は、
当然なの。……わかった!!」

 姉の大きな声、厳しい態度に真理子ちゃんはたじろぎます。
 思わずオシッコ漏らしそうになりました。
 ですから不満はありましたが、『仕方ないお付き合いしなきゃ』
と思うのでした。

 「さあ、わかったら私の言う通り懺悔するの。いいわね!!」

 「はい」

 「私はミミや健太をそそのかして……」
 「……私はミミや健太をそそのかして」

 「哲哉お兄さんのお布団で……」
 「……哲哉お兄さんのお布団で」

 「オシッコをしました」
 「オシッコをしました」

 「私の邪まな心を治すために……」
 「……私の邪まな心を治すために」

 「厳しいお仕置きをお願いします」
 「厳しいお仕置きをお願いします」

 もちろん、本心ではないでしょうが、でもこれを言わない限り
真理子ちゃんは次のステージへ進めません。
 このままずっと裸でいるわけにもいきませんから、それは仕方
がありませんでした。

 「はい、よくできました。……それじゃあ、あなたの望み通り
厳しいお仕置きをしてあげるから、覚悟しなさい」
 佳苗お姉ちゃんは素っ裸で膝まづく真理子ちゃんに宣言します。

 とっても理不尽な懺悔ですが、でも、これ、お母さんがいつも
やっていることでした。つまり、お姉ちゃんがやっているのは、
お母さんが普段やってるお仕置きを真似しているのです。

 ですから、佳苗お姉ちゃんだって幼い頃はお母さんにこの懺悔
を散々やられています。亡くなったお父さんの前で裸にされて、
お母さんが耳元で囁く台詞を棒読みにするのです。
 その後、お父さんから鞭でぶたれたことも一度や二度ではあり
ませんでした。

 佳苗お姉ちゃんにしてみれば我が家伝統のお仕置きを踏襲した
にすぎなかったのです。
 ですから、その後の鞭も、当然、伝統に則って行われます。

 「さあ、ここに仰向けになりなさい」

 佳苗お姉ちゃんは、真理子ちゃんの勉強机の上を片付けると、
広くなったテーブルを叩きます。

 「はい」
 真理子ちゃん、これからどんなことが起こるか承知していても、
もうそこへ行くしかありませんでした。

 この鞭はテーブルの上に仰向けに寝かされ、両足を高く上げた
姿勢で行われます。赤ちゃんのオムツ換えでよく見られるポーズ
です。
 女の子はすべてをさらけ出し、お尻の山を硬質ゴムのパドルで
叩かれます。

 その痛いの、恥ずかしいの……
 二つの苦痛がいっぺんに来るお仕置きだったのです。

 しかも、佳苗お姉ちゃんのときは、相手がお父さんでしたから
まだいくらか救いもありましたが、真理子ちゃんの場合は相手が
つい最近まで赤の他人だった哲哉お兄ちゃんです。

 そのお兄ちゃんが高く上げた両足を持ち、そこから自分の恥ず
かしい場所を間近で見ています。
 その恥ずかしさは半端じゃありませんでした。

 落ち着かない様子であちこち眺めている真理子ちゃん。
 どうやらパドル打ちは佳苗お姉ちゃんのようです。

 「さあ、いつものように数を数えなさい。声が小さいようだと
カウントしませんからね」

 お姉ちゃんはそう言うと、最初の一撃を振りおろしました。

 「ピシッ」
 「ひと~つ」
 たった一つですが、真理子ちゃん、もう涙声だったのです。

 「はい、もう一つ……」
 「ピシッ」
 「ふ…ふたあ~つ」

 「ほら、声が小さいわよ」
 「ピシッ」
 「みっつ」

 と、その時でした。
 予期せぬ出来事が……

 「何してるの?」

 襖が開いて、健太が顔を出します。
 寝ぼけ眼の少年に佳苗お姉さんも哲哉お兄さんもびっくりです。

 「何でもないわ。健太、トイレなの?」
 佳苗お姉ちゃんがとりなして、健太君をトイレへ誘導します。
 こんなところはすでに本当のお母さんみたいでした。

 すると、この瞬間、部屋には哲哉お兄ちゃんと真理子ちゃんの
二人だけ。

 真理子ちゃんは、今さっき健太君に恥ずかしい処を見られたん
じゃないかと思って気がかりです。そして、今まさらながら哲哉
お兄さんに恥ずかしい場所を見られているという思いで居たたま
れなくなるのでした。

 「どえうしたの。恥ずかしい?佳苗お姉ちゃんも言ってたけど、
恥ずかしいのもお仕置きだから、我慢しなくちゃね」

 哲哉お兄ちゃん、真理子ちゃんの絶望的な顔色に気づいたので
しょう。高く上がった両足を握ったままでしたが、近くにあった
タオルで真理子ちゃんのお股を隠してくれます。

 でも、それがまた恥ずかしくて、真理子ちゃんの涙は止まりま
せんでした。

 「小さい子のしたことだからね、僕は、健太君やミミちゃんの
ことは何とも思ってないよ。……でも、君はお姉さんだから……
まだ世の中の事がよく分かってない子をけしかけちゃいけないな」

 お兄ちゃんの優しさが真理子ちゃんには心にしみます。
 不思議なもので、こんな時は、何をしてもすぐに感情的になる
実の兄弟より、少し離れた場所にいる人の意見の方が心に届くの
でした。

 健太君をトイレへ送っていった佳苗お姉ちゃんが帰ってくると
お仕置きが再開されます。

 「さあ、歯を喰いしばって……いくわよ」
 「ピシッ」
 「四つ」
 お尻はすでに真っ赤でしたが、真理子ちゃんの声がほんの少し
だけ元気になったみたいでした。

 「恥ずかしい?」
 佳苗お姉ちゃんの問いかけに真理子ちゃんが小さく頷きます。

 「……だったら、ようく今日のことは覚えとくことね」
 すると……
 「はい」
 という素直な声が返ってきましたから、むしろ佳苗お姉ちゃん
の方が面食らってしまいました。

 「ピシッ」
 「五つ」

 最後の六つ目を振り下ろす時、佳苗お姉さんは……
 「私の分はこれが最後よ。あと半分は、哲哉お兄さんにやって
もらいますからね」
 佳苗お姉さんにこう言われた時も、真理子ちゃんは素直に頷き
ます。

 むしろこの言葉を聞いて面食らったのは哲哉お兄ちゃんの方で
した。
 『えっ!僕?』
 驚いてるうちに六つ目の鞭が飛んで……

 「ピシッ」
 「六つ」

 「よし、これで選手交代ね」
 佳苗お姉ちゃんはこう言って哲哉お兄ちゃんの胸に使い慣れた
パドルを押し付けます。

 『えっ、僕が?……ちょっと待ってよ』
 まるで鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしてパドルを受け取った
哲哉お兄ちゃんでしたが、それを眺めているうち、考えが変わり
ます。

 『そうか、僕が長兄。僕が当事者だもんね』
 自分はこの家では腹違いとはいえ長兄ですし、事件の当事者で
もあるわけで、拒否もしにくいと思うようになったのでした。

 『ん…………』
 それと真理子ちゃんはすでにこれ以上隠しようがないほど自分
をさらけ出していますから、これから先、自分が真理子ちゃんに
対してさらに残酷な辱めをするわけでもありません。

 そんなこんなを一通り頭の中で整理した結果……
 『お尻を叩くことぐらいなら仕方がないか』
 と決断したのでした。

 もちろん、そこでは十分に手加減するつもりだったのです。
 ところが……

 「さあ、いくよ。歯を喰いしばって……」
 「ピシッ」

 「いやあ~~~痛い~~~~助けてえ~~~~」
 最初の一撃を受けた瞬間、真理子ちゃんがこれまで以上のもの
凄い悲鳴を上げたのです。
 当然、哲哉お兄ちゃんはビックリです。

 「そんなに痛かったかい?ごめん、ごめん」
 哲哉お兄ちゃんは慌てて謝りますが……
 それを見ていた佳苗お姉ちゃんも即座に動き出します。

 妹の高く上がった足を拘束する役に回っていた佳苗お姉ちゃん
は、いったんその役を離れ、哲哉さんから無言でパドルを取上げ
ます。

 『あっ!』
 哲哉お兄ちゃんは、その瞬間、てっきり自分が叱られるのかと
思いました。

 でも、パドルを受け取ったお姉ちゃんはUターン。

 仰向けで学習机の上に寝ている真理子ちゃんにのしかかるよう
にして自分の顔を近づけると……哲哉お兄ちゃんから受け取った
パドルで鼻先でちらつかせながら……

 「真理、いいかげんになさい。ここはあんたが甘える場所じゃ
ないの。これはお仕置きなのよ。あんたがそんなことするのなら、
もう六回、パドルを増やしてもいいのよ」

 「…………」
 真理子ちゃんは耐えられず、佳苗お姉ちゃんが覗き込んだ方向
とは反対の方向に顔を向けますが、お姉ちゃんはさらに追い討ち
をかけます。

 「それともあなた……最近、お灸のお仕置きがごぶさたしてる
みたいだから恋しいんじゃないの?…あれ、やってあげましょう
か?」
 と、囁きます。もちろん、明らかな威しでした。

 「…………」
 哲哉お兄ちゃんの気を引こうとした真理子ちゃん、一言もあり
ませんでした。

 男の子の世界では分からないことも女同士ならわかるという事
がよくあるみたいです。これはその一つだったのかもしれません。
 佳苗お姉ちゃんは妹の微妙な変化を見逃さなかったのです。

 「哲哉さん、ビシビシやって構わないわよ。女はなまじ手加減
するとすぐに甘えが出るから厳しくやった方がいいの」

 「でも……」

 「大丈夫。どんなに強く叩いても、お尻は壊れたりしないから
……何なら、両足をもっと開かせましょうか?……この子だって、
今さら隠す処なんてないはずだから……」

 佳苗お姉ちゃんは、哲哉お兄ちゃんにパドルを返す時、発破を
かけます。

 でも、それだけではありませんでした。

 「あっ、ちょっと待ってて……今、お兄さんがやりやすいよう
にしてあげるから……」

 佳苗お姉ちゃんは両親がこんな日の為に用意している救急箱の
ような箱を真理子ちゃんの本棚から持ち出します。

 それは、この家の子供部屋には必ず置かれている『お仕置き箱』
 中には、艾やお線香、イチジク浣腸やグリセリンの入った茶色
の薬壜、ピストン式のガラス製浣腸器などが入っていました。

 佳苗お姉ちゃんはここからお線香とお線香立てだけを取り出す
と、火を点けて真理子ちゃんの枕元に置きます。
 たちまちお線香特有の香りが部屋中に広がりました。

 『もし素直にお仕置きを受けないなら、本当にお灸を据えるよ』
 という合図です。

 艾を出しませんでしたから、真理子ちゃんに対して本当にお灸
を据えるつもりはなかったんでしょうが、真理子ちゃんはかつて
両親から実際にお灸を据えられた経験がありますから、お線香の
香りを嗅いだだけでも相当なプレッシャーになるのでした。

 「これでいいわ。これで真理子もおとなしくなるはずよ」
 佳苗お姉ちゃんは自信満々に宣言します。

 これって『妹を厳しく躾けなきゃ』という姉の優しさではある
んでしょうが……ひょっとすると、妹が哲哉お兄ちゃんに寄せる
思慕を鋭く感じ取って、嫉妬していたのかもしれません。

 いずれにしても、真理子ちゃんは最後の最後まで恥ずかしくて、
恐くて、痛いお仕置きを受け続けなければならなくなるでした。

 「ほら、この際だから、あなたの全部をお兄さんに全部見せて
あげなさいな。……ほら、もっと足を開いて……」
 佳苗お姉ちゃんは暴走します。

 「いやよ、恥ずかしいもん」
 真理子ちゃんも抵抗したのですが……

 「何言ってるの、あなたのこんなところ、赤ちゃんのときから
まだ何も変わってないじゃないの。さあ、いいから開けて!!」

 佳苗お姉ちゃんは妹の穴という穴を全部さらけ出させてから、
哲哉お兄ちゃんにお尻をぶたせたのでした。

 「ピシッ」
 「一つ」

 「ピシッ」
 「二つ」

 「ピシッ」
 「三つ」
 「ほら、また声が小さくなった。もっと大きな声を出して……」

 「三つ!」
 真理子ちゃんのやけくその声が部屋じゅうに響きます。

 「大丈夫だよ、僕は聞こえてるから……」
 哲哉お兄さんは優しいのですが……

 「だめよ、今のはノーカウント。……そうね、あんたの場合は
それじゃ反省が足りないわね。……そうだわ、数を数えたあと、
『もう、二度と悪さはいたしません』って言うの。わかった!!」

 佳苗お姉ちゃんに脅されると、真理子ちゃんは素直に従います。
 長年の習慣でしょうか。真理子ちゃんは哲哉お兄さんより佳苗
お姉ちゃんの指示に従うのでした。

 「ピシッ」
 「三つ、もう二度と悪さはいたしません」

 真理子ちゃんが自分の指示通りに懺悔すると佳苗お姉ちゃんは
満足そうに……
 「次も、そう言いなさい」
 と再び指示をだします。

 「ピシッ」
 「四つ、もう二度と悪さはしません」

 「ほら、また足を閉じようとした。ダメだと言ってるでしょう」
 「ごめんなさい」
 「そら……もう一つ」

 佳苗お姉ちゃんは、ついには哲哉お兄ちゃんまでも顎で使って
いるみたいでした。

 「ピシッ」
 「五つ、もう二度と悪さはしません」

 「次に悪さをしたら、お灸でもかまいません」
 「えっ!?」
 「えっじゃないでしょう。お兄ちゃんの鞭の後にそう言うの。
言ってごらん!!」

 真理子ちゃん、もう、何も抵抗できなくなっていました。

 「ピシッ」
 「六つ、次に悪さをしたら、お灸でもかまいません」

 「よし、それでいいわ。お仕置きは素直に受けるのが何よりよ」

 結局、真理子ちゃんは佳苗お姉ちゃんから六回。役割を代えて、
哲哉お兄ちゃんからも六回。いえ、七回ですか。恥ずかしい姿勢
のままパドルでお尻をぶたれてから開放されます。

 ただ勉強机の上から開放されたあとも最後はやっぱり裸のまま
床に正座して頭を下げます。

 「お姉ちゃん、お仕置きありがとうございました」
 「お兄ちゃん、お仕置きありがとうございました」
 真理子ちゃん、お仕置きをしてくれた二人に向かって、お礼の
言葉もしっかり言わなければならないのでした。


 えっ!こんなことされたんだから、真理子ちゃん、さぞや哲哉
お兄ちゃんや佳苗お姉ちゃんのことが嫌いになっただろうって?
…………
 ところがね、そこが女心は不思議なところなんですよ。


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tutomukurakawa

Author:tutomukurakawa
子供時代の『お仕置き』をめぐる
エッセーや小説、もろもろの雑文
を置いておくために創りました。
他に適当な分野がないので、
「R18」に置いてはいますが、
扇情的な表現は苦手なので、
そのむきで期待される方には
がっかりなブログだと思います。

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